近くて、遠い。
「え?」
『胡桃ちゃんが愁くんを好きなの知ってたよ。
でもね、澪には勝てないよ胡桃ちゃん。』
澪ちゃん……?
『澪の方が可愛いし、スタイルだっていい。
胡桃ちゃんなんか愁くんと釣り合わないよ。
諦めたら?』
それだけ言うと澪ちゃんは屋上を出て行った。
「み、澪ちゃん…」
知ってて、私の前で愁に話しかけたりしてたんだ。
澪ちゃんは私に愁とは釣り合わないって見せつけてたんだ。
そんなことを考えていたら予鈴が鳴った。
授業が始まる、私は動けなかった。
サボっちゃおうかな…
その場に寝転び、ぼーっと空を眺める。私はいつの間にか寝ていた。