カフェには黒豹と王子様がいます
 徳永先輩の右腕が壁に……私の人生初の壁ドンってやつ??

「僕の事だって、結構好きだろ?」

「と、徳永先輩!離して……」

「ウソつけ、ほんとは離してほしくないだろ?西口は僕に逆らえないはずだからさ」

「な、何言ってるんですか……」

 にっこり笑う徳永先輩の後ろに、大量のピンクのバラが咲く。

「この顔、好きなんだろ?」

「え……?」

 徳永先輩が私の耳元に顔を近づける。

「素直に言いなよ」

 やめて!その声も大好き!心臓か飛び出しそう。

「顔、赤いよ。今ドキドキしてるだろ、ん?」

「イジワル……」

「ねえ、ほら、ちゃんと言いなよ。徳永先輩が好き。はい、言ってみて」

「……好き……」
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