カフェには黒豹と王子様がいます
 今日子さん、明日からバイトに入るんだ……。

 少しだけ気が重かった。


 みんなそれぞれに帰り、私も帰り道を歩いていた。

 公園の所に、徳永先輩がいた。

「徳永先輩?どうしたんですか?」

「西口を待ってた」

「え?私を?私、今日なんかミスしましたか?あ、あれかな。いや、なんだろ」

 徳永先輩は爆笑。

「あれってなんだよ、何のミスしたの?言ってごらん?」

「あ!いや、あの……オーダー間違いがあって……」

「知らないところでそんなミスしてたんだ」

「あ、なんか墓穴彫ってますよね、私」

「フフフ、西口のそういうところがいいんだよな」

 徳永先輩……王子スマイルとは違う優しい表情で、私を見つめる。

「もうさ、自分でも抑えが利かなくなってきたんだ」
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