カフェには黒豹と王子様がいます
「こちらのフルーツと濃厚チーズケーキのタルトも絶品でしたよ。フランボワーズやサワーチェリーのジューシーな甘酸っぱさと、濃厚なチーズケーキが妙にマッチしていて、さくっさくのタルトが食感を際立たせてくれる、至福の味です」

「それもたべた~い!」

「どうする?」

「二つは無理だし、半分こにしようか」

「ではお客様、一つの皿にケーキを半分づつ乗せてお出ししましょうか?」

「え?そんな事してくれるの?」

「はい」

「じゃあ、お願いします!」

「かしこまりました」

 ショーケースからケーキを取って厨房に行き、マスターにケーキを半分ずつ乗せてもらえるように頼んだ。

 マスターはにっこり笑った。
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