カフェには黒豹と王子様がいます
「いい接客してるね」

 褒められた!やった!

 そうか、自分の出来る接客ってこういう事なのかな?誰かのまねじゃなくて、私なりの接客。

 私が食べて、心から感じた素直な気持ちをお客様に伝えることができた時、お客様は食べてみたいって思ってくれるのかもしれない。

 この店は、ケーキの種類は多くはないけど、一つ一つのケーキと一番合うコーヒーのブレンドがあるとマスターから聞いたことがある。

 そう言うのを少しずつ勉強して、一番いいものをお客様にお届けできれば、きっとお客様は満足してくださる。


 さっきの女の子たちにケーキをお出ししたら、一口食べて表情が変わった。そして、私の方を向いてにっこりわらう。口元は「美味しい!」と動いていた。

< 27 / 443 >

この作品をシェア

pagetop