カフェには黒豹と王子様がいます
 そう思っていたのに、徳永は接客とコーヒーの講習を受けるため、しばらくバイトを休むという。

 勘弁してくれ。

 これ以上西口と二人にするな。

 俺、もう何するかわからねえぞ。

 
「それで、バイト募集の張り紙を出したんだ。そしたら、すぐに飛びついてくれた子がいたから採用しちゃった」
 
 そ、そんなにすぐにバイトって見つかる物なのか?

「紹介するね。入っておいで」

「はーい」


 うそだろう。


 あの時の高校生の5人組に中にいた一人豊川だった。

「トラブルの予感しかしねえ」

 ほんと、これ以上問題起こすなよ。

 なのに、

「小野田さん、僕、西口さんの事あきらめてないですよ」

 なんて言いやがる!
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