カフェには黒豹と王子様がいます
 怪我は大丈夫なのか!?

 徳永を見ると、自分の腕をつかんで震えている。

「とくな……」

「ごめん、琴ちゃん今、みんなに会いたくないって」

「だ、大丈夫なんですか?」

「怪我は大丈夫。頭を強く打ったから、明日検査するみたい。みんな今日は帰りなさい」

「どうしても会えませんか?僕謝りたい!」

 謝る?豊川がなんかしたのか?

「豊川くん、気持ちはわかるけど今日は帰ろう」

 マスターにそう言われ、とにかく俺たちは病院を出た。

 でも、帰れない。

 なんだよ、何があったんだよ。

 誰か教えてくれ!

「徳永、俺もこのまま帰れねえわ」

「うん」

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