カフェには黒豹と王子様がいます
「あ、鼻水、めっちゃついた」

「え~」

 と冗談にして、帰った。



 それから一年が過ぎた。

 優はやっと香織さんと、ちゃんと付き合いだした。

 二人が笑顔でいるところを、最近よく見る。

 あたしと、豊川?

 最初からどうにかなるような関係じゃないし。

 あいつはずっと私のペット。


 今日は、優に報告がある。

 優はどう思うだろう。

 香織さんがいるから大丈夫、よね?


「ゆ、優」

「どうした?今日子」

 無駄に眩しい王子スマイルいらないから、普通に振り向け。

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