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プロローグ



興味がないと言えば、興味がない。

自分の事を語る事もなければ知ってほしいわけでもない。

ただ心の中に潜んでる過去がうっとおしかった。


だから。

このくすんだ世界から見る景色は決していいものではなかった。


過去を引っ張りだして探して見たけれど、何一ついい思い出なんかなくて。


嘘を並べてはそれで満足し、そんな生活が当たり前だったあの頃を今でもいい思い出とは言えず、いい思い出にしようとも思わない。


でも、一つ言えるのならば。


真逆になった世界を、ただもう一度見てみたいと、


そう思った。










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