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「んー…堅気っつー言葉もあんま使わねーっすけどね」
苦笑い気味でアキが口を開くと、その言葉で俺までも笑みを漏らしていると、
「いやー、蓮斗さんは堅気じゃないっすよ。見ればわかります。絶対、務所出っすよ。前から思ってましたもん。だからそんなガッツリ鳳凰の刺青が入ってるんしょ?」
タケルは焼き鳥を口にしながら不思議そうに蓮人を見つめた。
「お前さ、務所に入ってる奴が全て彫ってるとは限んねぇからな。俺は何もねぇわ。まぁ知ってる奴は入ってっけど」
「あー…え?蓮斗さんの仲間ってそっち系っすか?」
「そっち系?」
タケルの言葉に蓮斗は顔を顰めてタケルに視線を移す。
「だーかーらー、あれっすよ!殺し屋みたいな…」
ははっ、と思わず俺は声に出して笑う。
そんな隣のアキは無言で顔を顰め蓮斗を見つめてた。
「お前、俺をどんなふうに見てんだよ」
「だって翔さんが人種が違うっつーから」
「そもそも人種がちげーのはコイツだからんな」
蓮斗はタバコを咥えたまま顎で俺を指す。
「まぁ翔さんも住む世界はちがいますけどー…蓮斗さんも不思議な人っすよ」
「まー…2人とも謎っすけどね」
アキがタケルの言葉に頷き、ビールを口に含んだ。
「で、蓮斗さんは実はナニモンなんすか?俺、こうやって蓮斗さんと係わってて大丈夫なんすか?」
「なーんか俺もそう思ってきた」
こいつらの話しに蓮斗はめんどくさくなってきたのだろう。
会話に入らず無言で食べ、ビールを飲んでいく蓮斗に苦笑いが漏れる。
そんな蓮斗は箸を止め、テーブルに置いてあったタバコを咥えた。