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「こいつらマジなんなの?」
俺に視線を向け、立ち上がる蓮斗は鳴っている携帯を俺に見せ、「ちょい出るわ」ライターを掴んで席を外す。
その背を目の前のタケルがぼんやりと見つめながら首を傾げた。
「翔さん、やっぱ蓮斗さんってヤバいっすよね?」
「は?何が」
「いやー…知ってます?他の奴らも蓮斗さんの事ヤバいって言ってますもん」
「つか何に対してだよ、」
「何に対してとかじゃなくて、雰囲気?」
「あー…それ俺も思います。雰囲気怖くないっすか?」
何でそこまでアイツの事が気になるのか知んねぇけど、タケルとアキが言葉を返していく。
俺にとっちゃ、どうでもいい話で。
そこまで蓮斗に興味持ったこともねぇわ。
「雰囲気って、ただ刺青入ってんだけだろーが」
「いやー…そう言うんじゃないんすよねー、オーラっつーのかな」
「昔のヤンキーが抜けてねぇだけだろ」
「バリバリのヤンキーっすか?」
「アイツはヤンキー集団の頭。って流星が言ってたわ」
「え?それってトップって事っすよね」
「そうなんじゃねぇの?アイツに興味ねぇから詳しく聞いてねぇけど、流星が言ってたかんな」
「やっぱり。蓮斗さん、そんな感じしますもんねぇ」
「いやー…けど俺見たんすよ。この前、蓮斗さんが怪しかったんすよ」
「うん?」
「なんか分かんねーけど、誰かの後つけてたんすよ、めっちゃ普通の若い人の後。あれ絶対怪しいっす、」
「え、もしかしてカツアゲとかしてたんすかね?ねぇ、楓さん?」
2人して俺の顔を覗き込むようにして聞いて来るその言葉に思わずため息が出てしまった。
その反面、蓮斗もすごい言われようだな、と思い苦笑いが漏れる。