君桜



そうして、めぐってきたさくらの誕生日も、眩しいくらいの快晴だった。


誕生日だからって、別に特別な何かがあるってわけでもない。

だけど、それでも、気持ちはちょっとは明るくなる。



相変わらず、誰もいない家。

静寂を壊さないで、さくらはそっと、家を出た。


かったるいけれど、

……学校だ。




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