炭酸キャンディ


「けど...怒られたら面倒だし」


さりげなく...極力自然に阻止しようと

してみたけど、なんかすごい真面目って思われたかな?


なんて言ってから後悔したけど...


「大丈夫だよ怒られるときは一緒にあたま下げようぜ?」

そう言って笑ってくれて

なんならそのほうがいいかもって思っちゃう単純なあたし。


「そうだね!」


「おぅ!じゃ、帰るか?」

「うんっ」



当たり前だけど一緒に図書室を後にして

並んで玄関まで向かう。



隣に並んでるだけなのに


ドキドキしていると


靴を先に履き替えた駿くんが

サッとあたしの足元においてあった鞄を手に取った。

「えっ」


驚いて顔をあげると...あれ、


なんだか目線がさっきより少し近い?


...あ、そうかあたしはまだ地面に降りてないからか。


ってそうじゃなくて...


「送るよ、気がついたら暗いし」

「でっでも...」

「家どこ?」

「ここから3つ先の駅...」

「まじ?俺4つ先だから好都合!行こうぜ」

「...うんっ」



先に歩き出した駿くんに小走りで駆け寄る。


そんな姿が夕日で出来た影に写されて


思わず嬉しくて口元が緩んだ。






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