炭酸キャンディ
「ここ...です」
「わかった。じゃあまた明日」
「あ....ありがとう!」
全く強くない力であたしの頭をポンッ叩くと
駿くんは来た道を戻っていった。
...どうしよう!頭ぽんってされちゃった...
今のあたし、きっとゆでだこみたいに真っ赤。
暗くてよかった...
駿くんは1つ先だから駅からは送るとなれば
1度降りなくちゃいけないし
何度も断ったのに
「何かあったら責任感じるの俺でしょ?」
って最後まで笑ってそう言ってくれたから
あたしはその言葉に甘えて送ってもらった。
こんなに優しくされたら...
「...期待しちゃうよ。」
真っ暗になり街頭でなんとか
明かりを保つ静かな住宅街に
ポツリとそんな言葉を残し家に入った。