炭酸キャンディ
-駿side-
ピーーーッ
タイマーが鳴ると同時に
悲鳴が上がって、俺らはみんなで抱き合った。
「やったな駿!優勝!」
「おぅ!お疲れ」
だけど喜びをみんなと分かち合う暇もなく
タオルとドリンクを持った女子達が
駆け寄ってきて、俺らは目を合わせて笑った。
「駿君お疲れ様!」
「すっごくかっこよかった!」
「サンキュー」
俺はなんとなく受け取ったドリンクとタオルを手にして
ちょっとした隙にその場を後にした。
「早くしねぇとバドミントン終わっちゃうんだけど」
ヤベーと隣で走るのは親友の智哉。
「目当てがいるのかよっ」
「まぁな!....おっいた!」
第2体育館につくなり
俺と智也は一番端で行われているダブルス
の近くに座った。
「で...誰?」
ドリンクを飲みながら隣を見ると
智也が顔を真っ赤にしていて
思わず噴出しそうになったのをこらえた。
「あの...奥のコートにいいる小さい方!」
゛小さい方゛
普通そう言われてもすぐ分からないけど
彼女に限ってはガクンと一回り小さかった。