愛してるって言って
「浮かない顔をしているね」
ようやく教室にたどり着いて自分の席に座ったとたん声をかけられて振り向く。
「あ、梢。おはよう」
「おはよう。朝から溜め息って、佐伯先輩とは順調なんでしょ?」
「うん」
「じゃあ何でそんな顔をしているの?」
梢は首を傾げながらそう訊いてきたけれど、圭ちゃんどころか梢にまで気づかれてしまったよ。
あたし、そんなに分かりやすいのかな。
思わず溜め息がこぼれた。
そして手の中で丸められた紙を梢に差し出す。
「何これ?」
「見ていいよ」
くしゃくしゃになったそれを梢の細くて長い指で少しずつ開かれていく。
そしてそこにある文字を見たとたん、梢の瞳は大きく見開かれた。
ようやく教室にたどり着いて自分の席に座ったとたん声をかけられて振り向く。
「あ、梢。おはよう」
「おはよう。朝から溜め息って、佐伯先輩とは順調なんでしょ?」
「うん」
「じゃあ何でそんな顔をしているの?」
梢は首を傾げながらそう訊いてきたけれど、圭ちゃんどころか梢にまで気づかれてしまったよ。
あたし、そんなに分かりやすいのかな。
思わず溜め息がこぼれた。
そして手の中で丸められた紙を梢に差し出す。
「何これ?」
「見ていいよ」
くしゃくしゃになったそれを梢の細くて長い指で少しずつ開かれていく。
そしてそこにある文字を見たとたん、梢の瞳は大きく見開かれた。