愛してるって言って
そんなことを考えているうちに、いつの間にか蒼ちゃんが戻ってきて。


Tシャツにスウェットパンツというラフな格好に着替えていた。


そのままキッチンに入ってしまった蒼ちゃんを追いかける。



「あたしも手伝う!」


「いや、すずはあっちで座ってろって」


「何で? あたしも手伝いたいのに!」


「すずはどっちかというと、邪魔するだけだろ? 俺一人の方が早くできる」


「……」



あまりにも尤もなことを言われてしまったから、言葉に詰まってしまった。



「ほら、向こうに行ってろって」



そう言って背中を、ぽんっ、と押されてしまった。


けれど、ほんの少しでも蒼ちゃんの傍にいたいあたしは、その場から動きたくなくて足を止めたまま。



「すず?」



蒼ちゃんはそんなあたしの顔を覗き込んできた。
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