愛してるって言って
「すずはココアでいいか?」


「え? ……うん」



蒼ちゃんを直視することができなくて、視線をさ迷わせながらなんとか返事をする。


蒼ちゃんは立ち上がると、



「ほら、ここに座ってな」



自分が座っていた場所を指差した。



「うん、ありがとう」


「圭介も風呂入ってこいよ」


「あー、うん」



圭ちゃんは歯切れ悪そうに返事をして、ちらりとあたしを見てから浴室の方へ歩いていった。


シーンと静まり返ったこの部屋にじっと座っていると、蒼ちゃんがココアを持ってきたけれど、


あれ?


圭ちゃんがお風呂に入ったってことは、もしかして今は蒼ちゃんとふたりきり!?
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