愛してるって言って
「まあいいや。涼夏、ゆっくりしていってね」



なぜかちょっぴり怒っていた優華ちゃんだけれど、やさしく微笑みながらそう言うと、自分の部屋へと戻っていった。


その背中を見送ったあと、あたしたちも圭ちゃんの部屋に入る。


息苦しくなるようなむっとした空気が押し寄せてきて、自然と眉間に皺が寄る。



「あつっ」



圭ちゃんがすぐにエアコンのスイッチを入れるのを見ながらベッドに腰かけた。



「涼夏、改めて誕生日おめでとう。……はい、これ」



そして、一息ついたあと圭ちゃんから手渡されたもの。



「開けてもいい?」


「ん」



淡いピンクの包装紙に赤いリボンがかけられているプレゼント。


開けてみると、



「可愛い」



あたしが好きなキャラクターのポーチが入っていた。
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