愛してるって言って
もう恥ずかしすぎるよ。


穴があったら入りたい……


顔を背けながら、フォークをリビングへ持っていった。


そのあとすぐに、パスタを盛ったお皿を手にした蒼ちゃんがきて、あたしの隣に座った。



「いただきます」



手を合わせながらそう言って、パスタを口に運ぶ。



「蒼ちゃん、凄く美味しいよ」



頬っぺたが落ちそうなほどに美味しくて、頬が緩む。


そのまま蒼ちゃんへと視線を向けると、



「だろ?」



やさしい瞳がこっちに向いていて、あたしの心臓はまたどきんっと音をたてた。


こうやってやさしい瞳や言葉をくれるのは凄く嬉しいけれど、それが“妹”としてなら、素直に喜べない。


“妹”じゃなくて、早く“女”として見てほしいよ。
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