one LIFE。





「疲れたぁ…………。」


海里があたしの机にうつ伏せになる。



テストが終わって海里は相当疲れたらしい。


けど海里って頭は良いんだよね。




「海里、あんたは王子様が校門で待ってるけど?」



舞魅が呆れながら海里に言う。

海里は急いで窓を見ると雅哉さんが校門にいた。



雅哉さんいつから待ってたんだろう。



「雅哉だぁ!

なんでいるんだろう。」



「いいから行ったらぁ?

雅哉さん待たせたら悪いじゃん?」



そう言うと海里は急いでバッグを取り、教室から出て行った。

挨拶もなかったなぁ。



「美里、テストどうだった?」



舞魅が真剣な面持ちで聞いてきた。




「頑張ったよん………。


…………今、1つ1つが大事なことだと思うんだよねぇ。

このテストがあたしの幸せを叶えてくれるかどうか決まる………。

そう考えたら、あたしは頑張らずにはいられないよぉ。」




窓の外を見ながらあたしは舞魅に話す。


舞魅も窓を見ながら話し出した。



「あたしもそう思うよ。


海里も、あんたも変わったな。

好きな男ができたからだろうね。


…………あたしはさぁ、何もないんだよね。

一輝ってあたしのこと大事にしてるようであたしは頭の隅にいる。

あいつにとって大事だったのは……海里だったんだよ。」



一輝さんが海里を大事に……?

けど付き合ってるのは舞魅なはずじゃ



「一輝は海里の近くにいるあたしだから良かったのかな……。

だとしたらムカつくよね。」



「違うに決まってんじゃん。

あんただから良かったんだよ。

そしたらあたしも良いってことでしょ?」



「………一輝と話せてないの。

こないだ美里たちがバーに来たときも話しかけてくれなくって………。」









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