one LIFE。



海里に引っ張られ着いたのは雅哉さんの家だった。



「私の家じゃないけど。」



海里は照れながら言う。




海里はそのまま合鍵を出して家に入った。



「マイハニー、お帰り。」




雅哉さんが満面の笑みで出迎えてきた。



「雅哉、邪魔。

美里、行こう?」




海里はあたしを引っ張って部屋の中に入った。



「美里、彼氏から逃げ出したんだろ?」



雅哉さんは後ろから聞いてくる。



「別に逃げ出したわけじゃないですけどぉ?」




「へぇ?

じゃぁ彼氏んとこ行けるよなぁ?」



雅哉さん、少しムカつくよ?



「二人とも!!

私は電話するから静かにしてて!」



雅哉さんは黙り、あたしも黙った。


海里は携帯を耳にあて誰かと話し出した。



「もしもし?

…………見つけましたけど。


家で保護してますから。


…………甘えないでください。


とっとと迎えに来ないと雅哉が襲うかも。


…………はいはい。じゃぁね。」




短い電話だったなぁ………。



「…………誰?」



「んー?秘密。」



あたしは海里の電話に少し疑問を持ちながらも聞くのはやめた。










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