one LIFE。



海里と雅哉さんはあたしが取り乱したことに凄く驚いている。


「美里、それは家で話そう。

とにかく俺の家に行こう?」



遼は優しくあたしに問いかけてくる。



そんな言い方されたら頷くしかないじゃん。






そしてあたしは海里と雅哉さんにお礼を言ってから遼の家に言った。



「親と何があったのか話さなくていいから、とにかく話さなきゃならないと思うんだ。」



遼はカルピスを用意しながら話す。



「なんで…………

同棲するのやめたの?」




「特に理由はないんだよ。

ただ、今の状態じゃ駄目だと思った。」



あたしのせい?

あたしが家族のこと話さないから?



「お前の父親は………


ちゃんとお前のこと考えてるよ。」



「………なに、急に。


それにあの人があたしのこと考えてるわけないじゃん。

あの人は昔からそうなんだから。」




暴力は今に始まったことじゃないから。

あたしのことを考えてる人があんなに酷いことできるわけないよ。



「お前の両親に関係を話した。


最初はびっくりしてたけど、すぐに祝福してくれたぜ?


それからお前の父親は………









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