one LIFE。
最終節
舞魅の家に入るといるはずの美里と雄飛がいなかった。舞魅と一輝もいない。
私と雅哉はまだ手を繋いだままだった。
「帰るか?」
雅哉が私に聞く。まだ離れたくない。
私は返事をする代わりに首を振った。
「俺も………。」
「たっだいまー!!あっれ?海里と雅哉さんじゃん。」
美里と雄飛が帰ってきた。
「お、おかえり!!」
「あー!!手繋いでるじゃん!!」
美里は私と雅哉が手を繋いでることに気付き、騒ぎだした。
「う、うるさーい!」
「海里ちゃん、雅哉をよろしくな。」
雄飛さんが頭を下げる。つられて私も頭を下げた。
「海里ちゃんて言うな。」
雅哉は雄飛の頭を軽く叩いた。
「なんでこんなとこで話してんだよ。」
舞魅と一輝も帰ってきた。しかも手を繋いで。
「舞魅、良かったじゃん。」
「あんたこそ。」
舞魅の目は少し赤かった。
その夜は六人で飲み明かした。