one LIFE。
今までいろんな女と抱き合ったが、ここまで嬉しいSEXはなかった。海里だからかな………?凄く幸せだった。
今だって海里は俺の隣に眠っている。可愛いなぁ………。
この幸せな時間がずっと続けばいいのに………。
なんで想えば想うほど二人に壁が立ちはだかるんだろう。
「…………雅哉?」
海里は起きたのか目をこすりながら俺を呼ぶ。なんとなく目が赤い。
「どうかしたの?目、赤い。」
こんなこと聞かなければよかったのにな………。
「昔のこと思い出した………。」
昔のこと………俺の知らない海里の過去。きっと卓巳って奴は何でも知ってるんだろうな。あいつとお前だけしか知らない過去。もっと早く出会いたかった。
目が赤いってことは良い思い出じゃないってことか。
「大丈夫か……?」
「いつものことだから………気にしないでいい。」
お前はいつも起きると泣いてるのか?そんなことを考えてしまうと毎日が心配だ。
「大丈夫だからもう一度寝ときなよ。」
「ううん。いい。もう帰るよ。」
海里は起き上がり、服を着始めた。
「送るよ。」
「いい。一人で帰る。じゃぁね?」
そう言い、海里は家から出た。
海里がいなくなると寂しくなって、部屋が暗くみえた。