one LIFE。
那奈
俺も制服を着て、学校に行く準備をした。
ピンポーン
海里かな?
ドアを開けると見慣れた顔があった。
………………那奈だ。
「雅哉、朝早くごめん。」
「…………なに?」
那奈は気まずい顔をして話始めた。
「こないだはごめん。あたし、凄く反省してて………。海里なんかに雅哉を取られたのも嫌だったの。」
那奈は泣き出してしまった。
もし昔の俺なら好きな女じゃなくても抱き締めて慰めただろう。けれど俺は海里が好きだし大切だ。昨日みたいに泣かしたくない。だから何もできない。
「泣くなら帰れよ。俺はお前に何もしてやれねぇから。」
那奈は驚いた様子でこっちを向いた。
「………海里のこと本気なの………?許さない!!あたしから何もかも全て奪った奴なんかっ!!」
俺だけじゃなくて全て?
「………どうゆう意味?」
那奈はしまったという感じで口を閉じた。
「教えろよ!」
「いやだ!!知りたいなら海里に聞けばいいじゃん!あたしは帰る………。………きっと雅哉と海里は別れるよ。」
那奈は帰り際に変なことを言って帰った。
「海里は呪われてる子だから。」