one LIFE。
夜
「あんたが海里?」
私の前にはギャルっぽくない怖いような雰囲気の人がいる。
「あんた?人に向かってあんたって何?」
「くっくっく……悪かったよ。あたしは那奈(ナナ)海里、よろしくな。」
「……よろしく。」
それから那奈は私をいろんな奴に紹介してくれた。なんか姉貴がいたらこんな感じなんだろうな………。私は一人っ子だからよくわかんないけど。
「海里、万引きしたんだって?」
美里が話したのかな?
「………まぁね。」
「なんでそんなことすんの?」
………なんで?そんなこと聞かれたのは初めてだ。
「スリルを楽しむため。」
「ふぅん?あたしはしたことないんだよねー。したいとも思わない。」
「へぇ?私はスリルことが楽しさだと思うけど?人生なんて一度きりなんだから楽しまなきゃ。」
そうよ………。良い子ぶるのが楽しいならそれでもいいけど、私の楽しみは何気ない日々じゃない。スリルがあるから楽しいんだよ。
「人それぞれだから良いんじゃない?けど一度は損することだって良いかもじゃん?」
損することはいや。時間の無駄だし。
「那奈、あんたまじでその格好合ってない。重たいんだよ。」
私はそう言い、那奈と別れた。