one LIFE。
次の日、私は卓巳と学校に向かっていた。
「でさぁ、先生が怒ったんだよ。」
卓巳が何を話しているかあまり聞けなかった。昨日のことが響いた………。
「海里、悲しい顔………すんなよ。」
「………え?」
卓巳は急に頭を抱えて座り込んだ。
「俺、お前のそんな顔見たくないよ……。舞魅ちゃんや美里ちゃんだって思ってると思う………。俺等はお前が元気じゃないと悲しくなる………。」
……………卓巳。
今まで話してたのは私を励まそうと頑張っていたんだ。なのに私は話を聞かずに雅哉のことばっかり考えて……………
みんなが心配してるのにもっと心配かけるようなことしてたんだ………。
「卓巳、ごめん………。」
「いや、いいよ。そんなすぐに元気出すってほうが難しいよ。」
「ううん。卓巳のおかげで吹っ切れたよ………。」
しょうがないんだもん。
私たちは二人で笑い合い学校に入った。
卓巳…………貴方にはいつも心配かけてるね。今だって引きずってる自分がここにいる……。けれど卓巳のおかげで元気なふりができるんだよ。笑えるんだよ。卓巳がいなくなったら私は生きていくことがきっとできなかったと思う……。そう考えると今、貴方が隣にいるということが輝いて見えるよ。
卓巳、ありがとう。