one LIFE。

不安





次の日、


「そんなことあったんだぁ。」



海里と舞魅に昨日あったことを話した。
海里はきっとアドバイスしてくれるような気がした。



「嫌いじゃないって好きってことでもないんじゃないかな?

たぶん………?特別な存在なのは確かなんだと思うけど。
きっと教師と生徒っていうところが壁なんだと思う。」



「俺はそうは思わないよ。」



………………?

もしかして


とか思い、急いで後ろを向いた。


しかし南樹先生ではなく、


雅哉さんだった。




つかなんで雅哉さんがウチの学校の制服来て侵入してんの?


しかも雅哉さんは海里しか見てないし。



「雅哉、どうしたの?それ。」



海里は制服を指し、雅哉さんに聞く。



「これね、卓巳に借りたんだよ。」



雅哉さんて総長なのに海里の前になると紳士ってゆうか、とにかく優しいし怖くない。

海里が愛されてる証拠………。
海里も相手が雅哉さんだから変われたのかな?


けど………とにかく幸せそう。



「なんで学校に来たの?」



「ん?海里と校内デートしたいから?」



したいから?ってなんで疑問形?

こんなに頭が低い雅哉さんは海里の友達である舞魅とウチの特権だなぁ。




「デート?無理だよ?」



海里がズバッと断る。

雅哉さんは悲しそうな顔になった。

こんな顔できるんだ……。



「………ぷっ。」



あっ…………

つい雅哉さんの悲しそうな顔が面白くて笑っちゃった。



「美里か。なんで笑うんだよ。」



……………あれ?
前までの雅哉さんは笑われたらすごく怒るのに………。

そう思ったのがわかったのか雅哉さんは話し始めた。



「海里の友達にそんな怖いことはしないよ。」




彼女の友達も大切にするんだ。
素敵だなぁ、雅哉さん。

海里は凄く愛されてる。








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