one LIFE。
海里
今日はお泊まり会。
場所は海里の家であたしと海里だけ。
「雄飛くんて、サディストだよ?」
雄飛くんの話を海里にすると、当たり前のように発言した。
雄飛くんがS………?
どの部分が?全然想像できないんだけど。
「雄飛くんはS。絶対に!!」
そうだったんだぁ………。一見優しいのになぁ……。
「あっ、けど南樹先生もSっぽいよねー?」
「けどぉー、雅哉さんもSじゃぁん?」
「違いますー。雅哉は優しいし。」
自分の彼氏をそんなに褒めちゃって……。恥ずかしくないのかな?
「美里、先生とどうなの?」
海里の急な質問にあたしは言葉がつまった。
南樹先生の言ってる意味がまったくわかんなかった………。
『奇跡』
先生の気持ちが変わるかどうかじゃん。
それに先生は
『嫌いじゃない』
本当の気持ちを知りたいよ。
あたしは先生みたいに大人じゃないし、海里みたいに可愛いわけじゃない。
マイナスからのスタートだった恋愛は
今はプラスの位置にいるとは言えない。
告白したあの日から進んでいないんだ。
こんなんじゃ奇跡は起こんないよ………。
「……美里?大丈夫?」
「……あ。ご、ごめん。」
先生のことを考えてたから海里が見えなかった。