one LIFE。
雅哉
美里の顔を見ると何か怖がってる。私は美里の見たものを見るため後ろを向いた。
「俺の海里ちゃんに何言ってるの?だめじゃん。」
昨日初めて会った人………
雅哉がいた。
姿はだいぶ違うけど。昨日はスッキリした感じのファッションだったけど今はギャルっぽい。けど独特の声で雅哉だってわかる。
「「な、なんで?」」
私と美里はハモった。なんで美里が雅哉のことしってるの?
「てゆうか俺の海里って何なのよ。」
「んー?なんとなく?」
そう言い、笑う。笑顔は昨日の弱そうな雅哉だった。
「ま、雅哉さん……どうしてここに?」
「お前、海里ちゃんに手を出さないでよ。」
「だ、だって………。海里が那奈先輩に………。」
「知ってるけどー、君は何様のつもりで言ってるの?とにかく失せて?」
「は、はい………。」
そして美里は私の前から消えた。
「な、なんでここに!?」
私はずっと聞きたかったことを聞いた。
「登校中に海里ちゃんがいたから。話しかけようとしたら絡まれてるしさぁ。」
そうだったんだ。
「あの………雅哉の正体が知りたい。美里があそこまで驚く奴なんてめったにいないよ。」
そう聞くと雅哉は少し悩んだ後、紙を取り出し何かを書き出した。
「はい。これ、あげる。この場所に今日おいでよ。じゃぁね。」
紙を渡されて雅哉は行ってしまった。