one LIFE。




「佐野先生、問題用紙を作成しなくていいんすか?」



遼が敬語使ってるの初めて見たかも。

そう思いながら二人の話に耳を傾ける。



「もう終わったんです。」




「早いっすね…………。」



「まぁ……南樹先生は?」



「全然………ですかね。」




もしかしてあたしのせい?

勉強見てもらってるし絶対そうだよね。



「急がなきゃ。来週までですよね?」




「……………はい。」




なんか二人の会話は大人って感じで今のあたしは話に入ることはできなかった。




「じゃぁわたしはこれで。遠山さん、頑張ってね。」



佐野先生はあたしに手を振りながら部屋から出ていった。



「クッキーは後で。今は勉強しろよ。」



「わかってるし。」




なんかやな感じ。
あたしは与えられた課題を急いで終わらせ、帰る支度を始めた。



「クッキー食べねぇの?」



「食べない。帰るぅ。」




あたしはそっけなく答える。


遼に迷惑かけてる自分にも腹が立つし、


佐野先生にヤキモチやいてる自分もやだ。




「じゃぁありがとうございました。


先生、さようなら。」



あたしはそのまま準備室を出た。








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