one LIFE。
遼があたしを大切にしてくれてるのはわかる。
けど不安なものは不安なんだもん……。
靴を履き替えていると
「遠山?」
急に話しかけられた。
話しかけてきた相手は2年のときに同じクラスだった男子で名前は………
佐々木俊吾(ササキシュンゴ)
だったっけ?あたしは俊吾って呼び捨てで結構仲良かったんだよね。
「遠山は居残りだろ?」
「決めつけないでよー。」
俊吾は頭良いし先生からの信頼も暑いから頼まれでもしたんだろうな。
「じゃぁ居残りじゃないんだ?」
「居残りだけどぉ………。」
「……………元気ないな。
何かあったか?」
「…………え。」
俊吾って人のことよく見てるなぁ。
「…………よっしゃ。
お兄さんが奢ってやるよ!」
お兄さんって………。
けどあたしは俊吾に甘えることにした。
今、一人でいるのはとても寂しかったし、寂しすぎてどうにかなってしまいそうだったから。
「で、どうしたんだよ。」
あたしと俊吾は喫茶店に来た。
「んー。彼氏に迷惑かけてばっかでさぁ、なんか悩んじゃって………。」
遼だってことは言えないから他のとこだけ話した。
「悩みなぁ………。
彼氏なんだし迷惑くらいかけてもいいんじゃね?」
「だめだしぃ。
かけて良いような相手じゃないのぉ
あたしがしっかりしないといけないんだもん。
けど勉強はわかんないから結局迷惑かけなきゃだし。」
そう言うと俊吾は少し悩んでからこう言った。
「俺が勉強教えてやろっか?」
「い、いいのぉ!?」
まさかそんなこと言われるとは思わなかった。
けどこれで遼の邪魔にはならないし勉強もできる!!
「おう!じゃぁ明日から図書館に直行な!!」
そう言い、俊吾は笑った。
「ありがとー!!」
そうしてあたしと俊吾はお互い家に帰っていった。