お嬢様の秘密ー番外編ー
陸を抱っこすると嬉しそうに抱きしめ返してくれた。


もうそろそろ3歳になるから抱っこは重いな………


「おかあちゃま……おちゅかれですよ？」


「あら、私の心配をしてくれるなんて優しいわね………。」


可愛い笑顔を見ていると疲れが取れていくようだった。


はあ……っと息を吐いた時、急に気持ち悪くなってきた。


「ごめんなさいね、陸。ちょっと降りてもらうわね……。」


不思議そうに見る陸を降ろして、私は急いで引き出しから袋を出した。




………少し戻しちゃった………


「おい！ユリ………大丈夫か？」


「急に気持ち悪くなっちゃって………。朝の気だるさが収まったと思ったんだけど。」


「お前最近体調悪そうだよな？医者に診てもらったか？」


「いいえ。………最近寝れていないのよ。その………色々とね。」


考え事もあるし………ね。


「………アイツを今呼んでいいか？」


「もうそろそろ帰ってくるはずだから玄関に迎えに行ってくれるかしら？」


「かしこまりました。奥様。」


玲央と広大さんは急いで玄関へ向かってくれた。
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