お嬢様の秘密ー番外編ー
「ただいま、ユリ。体調悪いって聞いたが大丈夫か?」


執事たちが連れてきてくれた葵はまだスーツ姿だった。


入り口にいた陸の頭を撫でて私の仕事部屋に入ってきた。


広大さんと玲央は外に出てもらっている。


「ええ、もう大丈夫よ。さあ陸、いらっしゃい。」


私がそっと頭を撫でてあげると手を広げてきたので抱っこした。


「甘えん坊さんなの?」


「だっておかあちゃまはあったかいんだもの………。」


私の胸を触りながらギュッと抱きついた。


………葵のエロさが遺伝してるのかしら?


「ユリ、俺も触っていいよな?」


「ダメ、葵は離れてよ。」


ピシャッと拒否るとうなだれてしまった。


ソファーに座っていた私の隣に座って寄りかかった。


「子供はいいよな、お前に触れるから。」


「でも陸は少し甘えん坊なのよね………。」


私に抱きついた陸はいつの間にか眠ってしまっていた。


「………ユリ、膝枕していいか?」


………そんな甘えたような目で私を見ないで。


「………あなたまで甘えるの?」


「仕事疲れはユリで癒すからな?」


「はいはい……。」


寝ている陸をそっと広大さんに預け、向かいのソファーに座ってもらった。
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