お嬢様の秘密ー番外編ー
「結果出ました。」


数分で医者がきて、診察してもらった。


葵がなかなか離してくれなくて大変だったけど。


「………妊娠していらっしゃいます。3ヶ月くらいでしょうか?」


………妊娠?


「じゃああれは悪阻だったの?」


「はい。それでは後日改めて病院へお越しください。」


お礼を込めて礼をし、広大さんに玄関へ案内してもらった。





仕事部屋の扉を開けて、葵と陸が入ってきた。


「おかあちゃま、おいしゃさまきてたよ。だいじょぶでしゅか?」


心配そうに私の手を握ってきてかわいい……


「どうだったんだ?」


ふうっと1つ息を吐いた。


「………妊娠してるみたい。さっきの気持ち悪かったのは悪阻だって。」


嬉しそうに葵は目を細めた。


「実ってよかったな?」


「おとうちゃま、おかあちゃまはどうなさったの?」


葵は陸の手を私のお腹に当てた。


「お母様のお腹に赤ちゃんがいるんだよ。だからお兄ちゃんだぞ?」


「おにいちゃん………?」


「そう。だからお勉強を頑張って見本にならなきゃな。」


まだよく分からなさそうに私のお腹を両手で触った。


「陸、甘えん坊さんは卒業しなきゃね?じいじの言うことをよく聞くのよ。」


「うん!おかあちゃま!」


葵と私は陸に抱きついた………。





-ユリside end-
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