お嬢様の秘密ー番外編ー
-ユリside-


仕事の合間を見ながらパーティーの準備を進めていった。


11月が誕生日でよかったかもしれない。


年末だったら忙しいしね。


「奥様、大丈夫でございましょうか?」


「そうね………でも私は目立たないように参加するわ。葵にもそうしろって言われたし。」


「かしこまりました。奥様は本当にこのドレスがお似合いですね!モデルとして着用してらした時も思っていたのですが!」


ちなみに私は葵と一緒にモデルをやっていたりする。


お祖母様たちにお願いされて渋々やっているうちに出版社の方が張り切ってしまって………。


その関係で、今着ているドレスはマタニティー用のロングドレス。


お手伝い下さっているメイドさんたちが興奮状態………


いつもは胸を揉まれているけど、今回はお腹を触っていた。


「奥様がパーティーに参加なさるのは久しぶりでございますか?」


「そうでもないわよ。仕事で忙しかっただけで参加はしているわ。」


でも思い返してみると確かに久々かも。


「奥様は幻の美女ですものね!」


「………やめてください。」


モデルの子にも言われていたな………。


「そろそろ始まっていますので行って参りますわね?」


メイドさんたちから逃げるようにして会場へ向かった。
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