お嬢様の秘密ー番外編ー
「あなたたち、誰のおかげでモデルやってんの?」


「おばちゃま、いじめるなんてひどい!」


陸が………おばちゃまなんて言ってはダメよ………


「誰がおばさんですって!?この子供の躾がなされていないわね!」


リーダー格の女がそう口にしたとたん、会場が一斉にこっちを向いて固まった。


陸と一緒に駆けつけてくれた女の人はサングラスを外した。


「だからいい加減にしろって言ってんの。」


………お祖母様!?


ヒョウ柄のミニドレスにファーを首に巻いている。


「誰に向かって口きいてるのかしら?」


………この人誰に言っているのか分からないの!?


「………それはこっちのセリフよ。ねえ、優莉?」


陸に助けてもらいながらゆっくりと立った。


「………そうね。当日参加で参加して来て我が物顔で歩いていて、いい迷惑よ。」


陸は私の足にぎゅっとしがみついていた。


「おかあちゃま………大丈夫なの?」


「ええ。陸が助けてくれたもんね。ありがとう。」


女たちはこっちを見て目を見開いていた。


………やっと気づいたの?


「まさか、あなたって………。」


喋れば喋るほど墓穴を掘っていく。
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