俺は、お前がいいんだよ。

「経緯って言われても…」


「詳しく教えて!」


う……。


恵理子には、瀬ノ内君と付き合うことを隠しても、バレるのは時間の問題だろう…と思って、あらかじめ打ち明けたけど…


予想以上に反応が大きかったな…。


「えっと、5月4日に妹さんの誕生日プレゼントを選ぶ買い物に付き合って瀬ノ内君と出掛けたの。それで、買い物が終わった後に告白されて、付き合うことになったんだ…。それが全容だよ…。」


「えっ、今ので終わり?」


「うん、終了。」


それ以上、言い様がないもんね…。


「あ、電車…来たよ!」


キョトンとしている恵理子と一緒に、ホームに入って来た電車に乗り込む。


混み合う車内。


ドア付近に立つと、恵理子はブンブンと首を横に振った。


「いやいや、ちょっと待って!買い物に付き合った流れで告白って、どうしたら…そうなるの?」


「じ、実は…瀬ノ内君の初恋の人が私らしいんだ…。中学の時から想ってくれてたみたいで…。」


なんか、自分の口から言うのは恥ずかしいものがある…。


顔が熱くなるのを感じた。


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