俺は、お前がいいんだよ。

その後…授業が始まっても、考えるのは陽希や妹さんのこと。


ほぼ上の空な状態でお昼休みを迎えた。


誰もいない屋上でポツンと一人でお弁当を広げて食べ始める。


恵理子と一緒に食べたかったけど、今日は部活のミーティングがあるとのことで、部室でご飯を食べるらしい。


「……………。」


以前は一人でご飯を食べていても、特に平気だったのに…。


今は、こうして一人で食べるのが、なんか…寂しい。


ゴールデンウイーク明けから、陽希と一緒にお昼休みを過ごしてたからかな…。


それぐらい、私の中で陽希の存在が大きいってことかもしれない。


その通りだと言わんばかりに高鳴る鼓動を感じながら、ご飯を黙々と食べていた時…。


「はぁ、腹減った……」


屋上の扉がガチャッと開いたと同時に聞こえてきた声。


ビックリして扉の方に視線を向けると、一人の男の子が息を切らしながら姿を見せた。


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