俺は、お前がいいんだよ。
「私、まだ…陽希に自分の気持ちを伝えてないんだ。」
「そうなの…?」
「うん。告白された時は、陽希のことを好きかどうか分からなくて、後日…自覚した気持ちだから。早く伝えたいと思うんだけど、いざ口に出そうとすると、緊張して…なかなか言えないんだ…。」
「そっか…。じゃあ、陽希は伊織ちゃんが既に“好き”を自覚してることを知らないんだね…。」
コクンと頷く。
いつまでも、この状態を続けるわけにはいかないのに…。
キュッと唇を噛み締めると、柏木君は私の頭に静かに手をのせた。
「よし!それなら、今日…陽希に告白しちゃおう!」
「えっ!?」
突然の提案に、私はパチパチと瞬きを繰り返す。
「こういうのは、思いきって告白する日を指定しちゃうのがいいんじゃないかな。今日が無理なら明日…とかだと、ズルズル長引いちゃったりするから。」
「そう、だね…。」
柏木君の言うとおりだ。
期限をハッキリ決めるのが良さそう…。