俺は、お前がいいんだよ。
「は、陽希…!?」
「俺のことより、由依のことを聞きたいんだけど。」
「ちょ、ちょっと…!」
包丁を使ってる時に、危ないってば!!
すぐに、まな板の上に包丁を置いた。
「今日、誠と…どんな話した?」
「どんな…って、陽希の家で夕ご飯を作る話とか…かな。」
他にも、陽希のどこが好きかとか、陽希への気持ちを自覚したこととか、まだ告白してないこととか、色々と柏木君に話したけど…それは言わないでおこう…。
だって、料理を作り終えて一段落したら、告白するから。
今は、秘密…。
「…本当に、それだけ?」
「えっ…」
「誠から、何か言われたりしなかった…?例えば、告白されたりとか……。」
「………っ!?」
どうして、陽希…そんなことが分かっちゃうの!?
柏木君も私も、何も話してないのに…。
「由依…?もしかして…」
私の耳の直ぐ近くで、陽希が話し掛けていた時だった。