俺は、お前がいいんだよ。
中学の頃の夢、久しぶりだな…。
高校に入ってからは、まだ見たことがなかった気がする…。
カーテンを開けた私は、温かい朝の光に目を細めた。
今まで、同じような夢を見た朝は…普通に起きていたのに…。
涙が出たのは初めて…。
今日ほど、“夢で良かった”って心の底から思ったことないや…。
どうして、陽希が中学の夢に出てきたんだろう…。
陽希に告白してから一週間。
毎日が楽しくて幸せを感じてる、このタイミングで、どうして…?
「…………。」
まあ、あまり…夢に疑問を持たない方がいっか。
夢は夢なんだし。
そう思いながら一日をスタートさせた私だったけど、学校に来てからも、どんよりと曇った気持ちは続いていた。
授業も耳に入ってこなくて、今朝の夢が頭に浮かぶばかり。
心ここにあらずな状態のまま、午前中が終わってしまった。