俺は、お前がいいんだよ。
「それって、中学の時に由依を“可愛くない性格”とか“性格悪い”とか、ふざけたこと言ってた奴ら?」
「陽希、前に私が話したこと…覚えてたの?」
「ああ。話を聞いた時に、最低な男たちだと思ったから。」
「そっか…。」
苦笑いしながら呟くと、陽希は私を引き寄せる。
そして、フワリと包み込むように抱き締めた。
「そんな奴らが、夢の中にまで出てくるなんて辛いよな…本当に。でも、あまり気にし過ぎない方がいいよ。夢は夢であって、現実じゃねぇから…。」
「うん、そうだね…。陽希の言葉を聞いたら、なんだか心が軽くなった気がする…。ありがとう…。」
ついさっきまで、夢の光景が頭の中で何度も再生されてたのに、それが…スーッと消えていく。
嘘みたいに速く。
聞いてもらうだけでも、こんなに違うものなんだ…。
「良かった、由依に…そう言ってもらえて。」
呟いた陽希は、私の頭を撫でた。