俺は、お前がいいんだよ。
「まあ、そうなんだけどさ…。なんか心配になるっていうか、危ないっていうか…。」
陽希は私をジッと見つめた。
「由依、すげぇ可愛いから。」
「えっ!?」
クシャクシャと照れくさそうに頭を掻く姿に、私は目を見開く。
「いやいや、可愛くなんかないし!!そんなことサラッと言うのは、陽希ぐらいだよ!」
「んなわけねぇだろ。同じように思うヤツは他にもいるって。もっと、自覚を持った方がいい。そのショートパンツも……」
「へ…?」
陽希の視線が、私の黒のショートパンツに向けられた。
「遊園地だから、動きやすい格好のが良いと思ってこれにしてみたんだ…。少し暑くなるって朝の天気予報でも言ってたし…。へ、変かな?」
「変じゃなくて、その…ちょっと目立つというか、目を引くというか……」
「そう…?黒だし、トップスはグレーのカーディガンだし、全体的に地味にしてきたつもりなんだけど…。」
「いや、意味が違うから。」
そう言って、苦笑する。
何が違うのか疑問に感じていると、突然…陽希が私の額にキスを落とした。