俺は、お前がいいんだよ。

「あまりドキドキさせないでよ…。心臓が保たない…。」


「それは、こっちのセリフ。言っとくけど、今のキスでも、抑えた方だからな?まだ足りないぐらいだし。」


そ、そうなの…!?


私は、いっぱいいっぱいだったのに…。


ビックリして固まっていると、陽希は火照った私の唇を指でなぞった。


「由依…。」


「なっ、何?」


「もし、今後…由依の夢に俺が出て来ることがあったとしても、その中で悲しませることのないように、改めて言っておく…。」


真剣な眼差しを向ける陽希。


その瞳の中には私が映っていた。


「今も、この先も……もっと由依を好きになることはあっても嫌いになることは絶対に無い。俺から別れを切り出すなんて、まず…有り得ないから。」


「陽希……」


「それぐらい、俺にとって由依は…とても大切で愛しい人なんだ…。」


「……ありがとう。」


言葉が胸に染み渡っていく。


微笑む陽希に、私も笑みを零した。


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