俺は、お前がいいんだよ。
Chapter*8
忘れられている日
「今日も、夏らしい良い天気だね…。」
「そうだな。暑いけど、今日は風があるから…こういう木陰は涼しいな。」
「うん!たまには、校舎の外でお昼食べるのもいいね。」
「ああ。」
色々あった合同キャンプが終了してから、数日が経過した。
あれ以来、栗山さんと駅前などで鉢合わせすることもなくなり、穏やかな日常が続いている。
「そう言えば、もうすぐ期末試験だよな…。由依、勉強…進んでる?」
「うーん、あまり…。苦手な分野とか、なかなか進まなくて…。」
「それじゃあ、放課後…一緒に勉強する?」
「ぜ、ぜひ…お願いします!」
「了解!」
二人で笑いあっていると、私たちの方へと近付いてくる足音が聞こえてきた。
「いつもながら、仲良しカップルだね。」
誰かと思えば、やって来たのは柏木君だ。