俺は、お前がいいんだよ。

「お、お昼ご飯を食べたのが少し遅かったから、アイスティーだけにしておくよ…。」


「そっか、分かった!じゃあ、準備してくるから少し待ってて?」


「うん…!」


何か理由があった方が納得してもらえるかなと思って、適当に作っちゃったけど…


ちょっと、ぎこちなかったかな…。


ソワソワしながら、陽希の後ろ姿を見つめた。


陽希のバイト服、初めて見た。


清潔感のある白い半袖シャツ、黒いストライプの入った茶色のズボンに、抹茶色のカフェエプロン。


スゴく似合っていて、カッコいい…。


他の席の注文をとったり、後片付けをしたり、慌ただしく働いている陽希を目で追っていた時だった。


「あのバイトの男の子、めちゃくちゃカッコいいよね~!」


「ここの店長さんもイケメンだけど、私は…あのバイトの男の子の方が好みかなぁ…。」


聞こえてきた声の方に視線を向けると、近くの4人掛けのテーブル席に座る、社会人らしき若い女の人たちのグループが目に映る。


みんなで陽希の姿を見ながら、楽しそうに話をしていた。




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