俺は、お前がいいんだよ。
「陽希、めちゃくちゃ嬉しそうな顔してたね。由依ちゃん効果、相当な強さだ。」
テーブルの片付けを終え、キッチンへと移動しようとした直さんだったけど…
私の傍に戻って来た。
「誠から、少し…話を聞いたんだ。今日は、陽希の誕生日だろ?アイツ、今のところ…スッカリ忘れてるみたいだから、いいサプライズバースデーになるといいね…!」
「は、はい!ありがとうございます!」
直さん、それを知ってたから…わざわざ陽希のバイトの終わる時間を早めてくれたんだ。
柏木君や直さんの心遣いが嬉しくて、心が温かくなる。
優しく笑う直さんに、私も笑顔になった。
まさか、陽希と過ごす時間が増えるなんて思ってなかった…。
やったぁ…。
心の中で喜びを噛み締めた。
バイト先に内緒で来たこと、陽希を笑顔に出来たから、一つ目のサプライズは成功…かな。
幸先、いいかも…。