俺は、お前がいいんだよ。
すごく喜んでる…。
それぐらい、妹さんのプレゼント選びに力を入れてるんだ。
妹想いなんだな…瀬ノ内君って。
「一応、ゴールデンウイーク中に買い物に行くつもりだけど、都合いい日っていつ?」
「いつでも大丈夫…。別に用事とかないから。」
「分かった。日にち決めて、明日…学校で話すよ。」
「うん。じゃあ、私…行くね。」
「ああ、またな。」
手を小さく振る瀬ノ内君に軽く会釈をした後、逃げるように走り出した。
今日で瀬ノ内君と接することもなくなると思ってたんだけど…
こんな想定外な出来事が起こるとは…。
男の子と出掛けるなんて、史上初のことだから、なんか…憂鬱。
でも、引き受けたからには…瀬ノ内君の妹さんが笑顔になるようなプレゼントを見つけたいな。
さっきは、“妹さんが喜ぶプレゼントを選べる保証は無いからね…!”なんてキツい言い方しちゃったけど、本当はプレゼントを選んだりするの好きだから…。
頑張ってお手伝いしよう…。